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上手な税金対策あれこれ

相続税対策における『贈与』の活用

 前回は贈与税の基本的な仕組みについてご紹介させていただきました。 今回は、相続対策においてなぜ贈与が有効なのか、そして、どのような点について留意して生前贈与を 活用していけばよいのか、というところについてご紹介したいと思います。

相続税対策における『贈与』の活用

 生前贈与は相続対策として「相続財産の絶対量を減らす」ということにおいて非常に有効な手段です。 しかし、それに伴う贈与税の負担を考えると、単純な贈与の繰り返しには限界があります。 そこで、税制の特例や課税の仕組みを活用して贈与の方法に工夫をこらす必要が出てきます。

生前贈与のメリット


 贈与を活用した相続対策は様々な節税のハウツー本でも紹介されています。では、どうして贈与が相続対策において役立つのでしょうか!?まず、 その生前贈与を行うメリットについて簡単にご紹介させて頂きます。

■相続時における相続財産の絶対量を減らすことができる!
 贈与は1回当たりの効果は小さいですが、毎年継続することによってその効果は累積します。また、贈与税は1年毎に課税関係が清算されますので毎年分割して 贈与すれば税負担を軽くすることができます。ただ、 贈与税の税率は相続税のそれよりも高くなっていますから、その点には注意が必要です。また、基礎控除額を有効に活用するためには、数年から数十年かけての 中長期的な視野での計画が必要です。

■本人の意志であげたい人にあげたい財産を残すことができる!
 例えば、特定の人に対して残したい土地があった場合、生前に贈与しておけば、受贈者固有の財産になります。これは相続時の「争族の防止」につながるで しょう。また、贈与は相続とは異なり、自分の贈った財産がどのように使われるかを自分で確認することが出来ます。

■相続人以外の人への贈与も可能
相続は原則として法定相続人以外の人は遺産を取得することは出来ません。しかし、贈与であれば相続人以外の者に対しても贈与することが出来ます。この贈与 の場合は「相続開始3年以内のもの」であっても、贈与を受けた人が、相続あるいは遺贈により財産を取得しなければ、生前贈与加算として相続財産に課税され ないというところもポイントとなります。

■贈与する有効な時期を自由に決められる!!
贈与は贈与者の意思によって、その時期を選択することができます。ですから、「保有している財産の評価額が将来上昇するのでは!?」と予想される場合には、 価格が上がる前にその財産を贈与することができます。また、その贈与が仮に相続開始前3年以内の贈与に該当することになったとしても、相続財産として生前贈 与加算とされる価格は、その財産を贈与したときの評価額になるので、贈与後に評価額が上がったとしても影響は受けません。

■税制改正のリスクを回避できる!!
税法は毎年改正されます。今現在において有効な相続対策も将来的に税制が改正されることによって、その効果が期待できなくなってしまうという事も有り 得ます。 しかし、贈与による対策の場合、贈与があった年の税制により課税されるので、将来の税制改正等による節税効果の減殺リスクは回避できます。

生前贈与活用のポイント

  1. 基礎控除、税制の特例を活用する。
     贈与税の税率は相続税の税率よりもずっと高くなっています。しかし、贈与の場合、110万円の基礎控除範囲内の贈与、配偶者への居住用財産の贈与、住宅取得 資金の贈与など無税でできるものがあります。節税対策のために贈与をするときは、これらの無税の贈与を優先して行うと良いでしょう。それでもまだ相続税の 負担が大きい場合は、贈与税を支払ってでも贈与を行うことを検討していきます。
  2. 時価が相続税評価額より大きい財産の贈与を優先する。
     贈与財産の課税評価は、「時価」ではなく「相続税評価額」です。ですから、時価よりも相続税評価の低い財産ほど贈与の効果が大きいことになります。時価が 相続税評価額より高く、乖離があるものを優先して贈与すると良いでしょう。土地や建物といった不動産は一般的に相続税評価額よりも実勢価格の方が高いことが 多いです。そのような資産がある場合、現金による贈与よりも不動産の贈与を優先させた方が節税効果は高いと考えられます。
  3. 将来、値上がりが見込める財産の贈与を優先する
  4.  相続税対策においてポイントとなるのは、財産の移転により相続財産を少なくするということ、そして、併せて相続財産の増加を防ぐということです。もし、 将来ある財産が値上がりしていた場合、相続が発生したときには評価額が高くなっていて、それだけで相続税の負担が大きくなってしまうことになります。です から、土地等で将来値上がりする可能性のある財産を相続税評価額の低いうちに贈与をして相続財産の増加を防ぐようにします。
     資産デフレが続く現状では、値上がりしそうな土地などはないとお感じになられるかもしれませんが、例えば、調整区域から市街化地域に変わる可能性がある 土地であるとか、開発計画があり将来便利になるため地価が上昇すると思われる土地等が考えられます。

  5. 高収益物件の贈与を優先させる。
     贈与が行われた場合、贈与した財産の相続税評価額によって贈与税が課されることになりますが、現行の 財産評価基本通達においては、その「資産の収益性 」を考慮して評価するということはほとんどなされていません。そのため、その資産の収益性が大きく異なっていても相続税評価額は同額というものもありえます 。そこ で、高収益を生む資産を贈与することで、贈与後はその資産の生み出す収益は受贈者に帰属することなり、相続対策において効果的な贈与となります。
  6. できるだけ後世代に贈与する。
     通常、相続は「夫→妻→子供→孫」の順序で行われます。ですから、通常であれば、それぞれの相続毎に相続税を支払う必要があります。そこで、妻や子供を飛ばし て孫に贈与すれば効果的な節税対策になります。つまり、「世代の飛び越し効果」により、通常二回の相続を経て財産を引き継ぐところを一回分パスできるからです。
     また、孫や嫁のように相続権がない人に対して贈与が行われたとしても、その贈与を受けた人が相続時に遺贈を受けなければ、贈与財産が相続財産に加えられることはありません。 ですから、相続の時期が近づ いていると思われるときなどは、短期的な相続対策の施策として「孫に財産を贈与する」ということは非常に有効と考えられます。

贈与を行う際の留意点


  相続税対策で贈与を行った場合、税務上、実質的に贈与があったかどうかが問題とされることが多くあります。せっかく相続税対策を行っても税務当局から否認されては意味があ りません。また、贈与税の税率は相続税の税率よりも高いので、一度に多額の贈与をするとかえって税金が高くなることも多くあります。
 相続対策で贈与を活用する際には、これらの点をきちんと留意して中長期の視点で計画を立てることが重要です。

基礎控除を利用して毎年贈与する

 贈与税では、贈与を受けた個人一人に対して年間110万円までは税金がかかりません。 この毎年110万円の基礎控除を活用して、子や孫に贈与をしていけば、比較的簡単な節税対策となります。 しかしながら、押さえるべきポイントをきちんと押さえなければ、せっかく相続税対策を行っても税務当局から否認されて しまうということもありえます。では、どのような点に注意していけばよいのでしょうか!?

相続税対策における『贈与』の活用2
 次号では、この「贈与を行う際に留意すべきポイント」について紹介したいと思います。


 前回、前々回では、生前贈与を行うメリット、生前贈与活用のポイントについてご紹介いたしました。 今回は、贈与税の基礎控除を使った具体的な節税対策と、その注意点について解説したいと思います。

贈与税の計算方法

  贈与税の計算方法は、贈与によって取得した財産の価額が分かれば簡単です。贈与税の計算は、まず、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与によって貰った財産の価額を 合計します。そして、その合計額から基礎控除額の110万円を差し引きます。次に、その残りの金額に税率(右図参照)を掛けて計算します。
 例えば、500万円の贈与を受けた場合の贈与税額は、右図の計算式、速算表にならうと、『(500万円ー110万円)×20%ー25万円』で53万円となります。贈与で受け取った額が110 万円以下であれば贈与税はかかりません。
 大きい金額ではありませんが、この基礎控除110万円を利用して、子供や孫に贈与し財産を移転するのは誰にでも簡単に出来る相続税対策といえます。ただし、無税で贈与できる金額 は大きくはないので、中長期的な計画は必要です。


生前贈与は計画的に

 右図をご覧ください。これは2000万円を贈与する場合、1年から10年の間でどれだけの期間で贈与を行えば、それぞれ贈与税額がどのように変わってくるかを比較しているものです。 例えば、2000万円を10年かけて贈与をするのと、1年で贈与をするのとでは贈与税額で630万円も変わってきます。贈与税は特に超過累進課税方式になっているので注意が必要です。 基礎控除の110万円は各人に毎年認められていますので、1年に多額の財産を贈与するよりも数年間に分けた方が有利になります。また、500万円を一人に贈与すると税金は53万円か かってしまいますが、5人に100万円ずつ贈与すれば税金はかかりません。
 贈与による節税の基本は、中長期的な視点で「贈与する人数は多く」、そして、「期間は長く分割して行う」ということだといえます。

連年贈与には気をつけよう


 毎年定期的に同じ金額の贈与を何年も続けていくことを「連年贈与」といいます。連年贈与をすると、贈与開始の時から全ての贈与の意思があったものとみなされて、 一括して贈与税がかかってくることがあります。例えば、毎年110万円ずつ10年間にわたって贈与を行った場合、基礎控除額の範囲内なので税金はかからないとお考えになる と思います。しかし、連年贈与の場合、最初の年に1100万円の贈与があったものとみなされて贈与税がかかってくることがあるのです。ですから、贈与税の申告が必要ない1 10万円以下の連年贈与は税務署にすんなりとは認めてもらえないと心得ていた方が良いかもしれません。このようなトラブルを避けるためには、毎年ごとに贈与の意思決定が あったことを証明するために贈与契約書を都度作っておくとよいでしょう。その他には、贈与の金額や贈与する財産の種類を毎年変えていけば万全かと思われます

確実に証拠を残すこと


 ここまで、相続対策としての生前贈与について紹介してきましたが、この生前贈与において問題となるのは、本当に贈与の事実があったと税務署が認めてくれるかどうか という点になります。例えば、現金を贈与した場合、贈与した人が贈与された現金を受け入れた預金通帳を管理していて、届出印も持っているということであれば、贈与があったとは認められません。税務署に贈与を否認されないためには後述のように、贈与があった事実を示す証拠を残すことが重要です。
  1. 贈与する人の預金口座から贈与する金額を引き出し、貰う人の預金口座に毎年あげたいときに振り込むこと。
  2. 貰う人は自己名義の預金口座をつくり、届出印は必ず贈与者とは違うものにすること。
  3. 通帳、印鑑、証書などは贈与を受けた人が自ら管理すること。
  4. 贈与金額が110万円を超えるときは、必ず申告をして贈与税を納めること。
  5. 贈与契約書を作成して、贈与の意思があったことを明確にしておくこと。 (確実性を高めるためには公証役場で確定日付をとります。)

贈与と相続、どっちが得!?


 どこまで生前贈与を行うことが得策かということを知るためには、まず自分の資産について何がどれだけあるのかを知ることが必要です。そして、相続人を想定して、各種控除も 適用したうえで相続税額を計算してみると相続税について何%の税率が適用されるのかが見えてきます。
 単純に考えれば、その税率よりも低い税率で贈与できるのであれば節税できることになります。しかし、相続の時点で贈与したものが値下がりしてしまい、結局、節税にならな かったということや、現預金や有価証券を多く贈与してしまったため、相続時に相続税の納税資金が不足してしまうということでは困ってしまいます。結局、ケースバイケースで 資産状況、相続人の状況によって変わってくるので、一番重要なのは定期的に自分の資産の棚卸しをして現状把握をする事だと言えます。
 効果的な節税のためには、健康を管理する定期的な健康診断と同様に、少なくとも年に1回程度の自分の資産の試算を行うことをお勧めいたします。

今回のポイント

  • 贈与による節税の基本は、「人数は多く」「期間は長く分割」すること。
  • 連年贈与とみなされないように毎年[贈与契約書」をつくったり、贈与の金額を変えたりと工夫すること。
  • トラブルを避けるためには確実に贈与の証拠を残すこと。
  • 「名義借り」にならないように相手に財産の所有権を移転すること。
  • 効果的な節税を行うためには、定期的に自分の資産の棚卸しをすること。原状把握が一番大事。

『贈与』ってどんなこと?  よくある質問Q&A
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